月と狼と仔犬と暁のメガネ和え

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木枯しの晩は胸騒ぎがする。 望月に翳りを見ると狼の一日は長い。 仔犬は仕事をまっとうし、暁は戯れる。 本音の「ネ」を聴かせてよ。 仔犬は旋律を隠すように着いていく。 本ネの「音」を聴きたい華が隣に咲くとも知らずに。 今宵、それぞれメガネを添えて集まれば。 狼は月に差し出す角砂糖。 夏に仔犬ははしゃいで育つ。 仔犬は暁と月の合間に遊ぶ。 狼は華を摘み。 暁は白ポメを愛で。 月は灰色に染まる。 繋いだ糸は切れぬ緋。 迷宮ハロウイン。 お祭り騒ぎの日、過ぎて。 20161023 完
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