白の世界

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木曜日の夕方、私はギルにメールを送った。 今日はCLUB edge ではなく、私のフラットで逢いたいと伝えると、フラットまで行くから待ってて欲しいと返事がすぐに来た。 STUDENT dayに行く春香に断りを入れて、一人分の簡単な夕食を作る。エマは私を気遣って外出してくれていた。 私は荷物をまとめて、スーツケースに入れていた。シャワーを浴びて、バスローブを纏ったところでギルが到着した。 私を見るなり、ギルはきつく私を抱きしめた。 部屋に入るとキスを交わす。しかしすぐにギルは部屋の異変に気付いた。 「Are you moving?(引っ越すの?)」 「Yes. About one month or something. (うん。1カ月くらいね。)」 それから私たちはベッドに腰掛け、もう一度キスを交わした。私はギルに事件のことを打ち明けた。 私はギルが怒りをあらわにしたところを初めて見た。私の身体を労わり、抱きしめながら彼は言った。 「I'm sorry that I wasn't be there at that time. (その時側にいられなくてごめん。)」 私は初めて声をあげて泣いた。恐怖からようやく解放された気がした。優しいキスが、私の緊張を解きほぐしていった。 ーー上気した頬と、荒い息づかい。暗くした天井の明かりが目に入る。 「You were so good. (すごく良かった。)」 はにかんだ笑顔でギルが言う。ギルの放った白い熱は私の中に染み渡っていた。 ギルの熱の塊は、まだ私の中で質量を保っている。 「Don't hit me now. (今は動いちゃダメ) 」 痙攣している秘部に追い打ちをかけるように、ギルは自身をゆっくりと動かしていた。 「But your inside is holding me so tight. (だってすごくキツくて)」 そう言うと、ギルがまた硬くなった自身を引き抜いて、私に体勢を変えるように促す。 姿見に2人の姿が映る。ギルに見合う女性になりたい、そう思って最近買った鏡だった。 後ろから抱きしめる形で、ベッドに座る。恥かしくて目を逸らした私を宥めるように、ギルが頬にキスをする。 綺麗な指が私の胸の膨らみを優しく包み込む。 「I hope you will like it.(気に入ってくれるといいんだけど)」 まるで初めてするかのような口ぶりに、私は胸が高鳴った。鏡には快楽に浸る私の顔が映っている。ギルを見ると、満たされた笑顔で指を動かしている。肌を触れ合わせることがこんなに幸せで安心することだなんて。 「Gill, I love you.」 私は彼の手のひらに自分の手を重ねて伝えた。
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