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午後十一時五七分。最終電車を待つ、
そのプラットホームに人の姿はまばらにしかなかった。
彼らのほとんどは中年のサラリーマンで、
足元もおぼつかないほどの酔客ばかりだ。
屋根を支える支柱に
よりかかってうたた寝している者、
ベンチに横たわって失禁している者、
冷たいコンクリートの地面に
座りこんで大声でグダをまいている者、
ホームから線路に向かって、
おじぎをするように身体を折り曲げながら
ゲロを吐き出している者もいる。
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