第1章

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 その援助交際がマサユキにバレてしまったのだ。 今日のデートの帰り際、マサユキは 彼女がいつも数万の現金を持っていることを 不審に思っていて、 今までになくしつこく問いただしてきた。 前から何度か金の出所を訊かれてはいたが、 それに対して親からもらった お小遣いだと答えていた。 だが付き合いが長くなるにつれて、 互いの素性もわかってくる。 彼女の父親は中小企業のサラリーマンで、 母親もパートで働いていることを マサユキは彼女の口から聞いている。 数万もの金をたびたび 娘に与えるほど裕福ではないはずだ。
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