プロローグ

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 ポンプアクションも間に合わずに三十人の現地警察は一瞬で消し飛んだ。百十五メートル毎秒で飛んでいく弾頭はOSPをパトカー諸共爆炎に呑み込んでいく。脆弱! あまりにも脆弱! この私を仕留めようというのならジャイ◯ンのママか生理中の牛でも連れてくることだな! はははははははははははは! 「ぼくは悪くないぼくは悪くないぼくは悪くないぼくは悪くないぼくは悪くないぼくは悪くないぼくは悪くないぼくは悪くないぼくは悪くないぼくは悪くないぼくは悪くない」  ショックでゆうのさんが現実逃避する。そうだ。砂利の数を数えよう。きっと全部数え終わった頃には何もかも解決してるはずだ。ゆうのさん。数え終わる頃には寿命が終わってると思うそれ。  私は高笑いを続けながらRPGを乱射し続ける。軍用ヘリが八台、M-3軽戦車が九両。カラシニコフを装備した歩兵がざっと三百。丘の向こう側からやってきていた。 「へっへっへっ。殺れるもんなら殺ってみブベラァアッブヴォオオオオオッグガガギガガガガガガガガッ!?」  四方八方から飛んでくる弾丸が私の五体を撃ち貫いていく。肩を、腿を、胸を、こめかみを。目視で弾丸の存在が確認できるほどの弾幕の量。空からは対地砲が雨のように降り注ぎ、大地を揺るがすのはM-3軽戦車の主砲。反撃どころではない。反撃する以前に、私の両腕は既に吹き飛んでいた。持っていたロケットランチャーも地に落ちて重たげにその砲身を横たえている。ばぎゅっ。膝が撃ち抜かれて前のめりに倒れこんだ。 「ちょ、待っ、これヤバイヤバイ、死ぬ死ぬ死んひゃうぅう」  常人ならばこめかみを撃たれた時点で事切れたことだろう。しかし、私は赤佐棚子である。ラーメンとキャラメルマキアートの申し子、暴食のワルツ赤佐棚子である。しかし、流石にこれはきつい。 「ゆうのさんゆうのさんゆうのさん!」 「いぃいいいやぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあスゥパァアカァリィフラジリィスゥティックゥウウウエクスピアリドォオオオシャアアァアスッッどっんっなっとっきっにっもっわっすっれっなっいっでっどうぞおおおおおおおおおおお!」  ゆうのさんは恐怖のあまりスーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャスの歌を歌っていた。
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