~プロローグ~

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~プロローグ~

その日は酷く寒い夜だった。 手がかじかみ、感触は全く無い。 周りは一面の銀世界、見渡す限り白一色。 そこで見つけた一人の子供。 髪も顔も、全身が酷く汚れ、服も布一枚、服とは呼べないそれを着ていた。 しかし、汚れていながらもその表情は綺麗で、特に色違いの目は一際輝いて見えた。 いわゆるオッドアイというやつだ。 しかし私はその瞳に覚えがある。 普通の茶色い右目とは対照的に紫色に輝く左目。 「魔眼」ー。 魔女の目と呼ばれるもの。 歴史の文献でのみ残るその瞳を持つ者が実際に目の前に現れるとは思いもするわけがない。 私は"運"がいい。 私はその子供に語りかけた。 「ねぇ、あなた。私の"弟子"にならない?」
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