第一章~宮廷魔導師と魔眼の子~

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彼女が所属する「マリアナイツ騎士団」。 国王直属の騎士団で、マリアナイツで一番歴史の古い軍事組織である。 その昔起こった戦争で王国を勝利に導いた女将軍「マリア」の武功を称え、発足された組織であり、所属は皆女性となっている。 マリアナイツは女性率が高く、女性地位が高い国だが、女性のみの組織は騎士団のみなのだ。 歴史が古く、国中からの憧れの的ー。 しかし所属する人間に問題があった。 第1から第4まである騎士団には総勢20人が現在所属しているのだが、20人全員が問題児。 性格や行動に難有りで、国民が憧れるではなく、頭を抱えてしまう組織となってしまっている。 当然ジェネシスもその一人というわけだ。 彼女は何をしでかすかわからない先の読めない行動をとり、相手どころか仲間ですら翻弄する。 時に大仰に、時に姑息に正義とはかけ離れた自分流の戦い方を見せる彼女は他者から見れば、立派な問題児なのだ。 騎士に志願した頃はやさしく真面目な性格だったのにと嘆く関係者も多い。 しかし「国王直属」という言葉は強く、騎士団が唯一の国王直属組織であるため、大臣にも意見が出来るし、国王が遠出をする際の護衛も彼女らに任せられる。 更に問題児なだけではなく、一人一人が優れた能力(戦闘力)を有する精鋭揃いであるため重宝されている。 大臣にとってはそこがなんとも歯がゆいところだった。 ジェネシスから次々と言葉を浴びせられ、ぐうの音も出ない大臣方。 しかし大臣方も負けてはいなかった。
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