第一章~宮廷魔導師と魔眼の子~

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「ならばジェネシス。そなたの部隊に今回の犯人捜しを任せても構わないな?」 言われたジェネシスは顔色一つ変えず、 「最初に言った通り私は忙しいので、捜索には他を当たっていただきたい…、と言いたいところですが国宝が盗まれたとあってはそうもいきませんね。 なので私の部隊から人員を出しましょう。 そしてあなた方がいつも頼りにしている宮廷魔導師様に着いていただきますよ。」 なんとも悠長な語り。 しかも最後の最後で私の名前を出して他人頼り。 毎度毎度騎士団という輩は考えていることがわからない。 だいたい今だって第1から第4まである部隊の中でなんで第4部隊の団長しか会議に参加してないんだと疑問に思う。 第3部隊は国王と共に遠征中であるため仕方ないにしても、残る第1と第2部隊は何をしてる? 第1騎士団長の"レストリア・バッド・ヘル"と第2騎士団長の"リオン・ヘヴィアルファ"は何処に行った? しかしまあ、イライラしているだけではいられない。 どちらかと言えばワクワクの方が大きいか? 私の隣に座っているエネリが少しソワソワしている。 今回の件は"私達"でなければ解けないー。 そんな思いが一際感じられつつある。
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