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第1章 スタープレイヤー 4
「う、うおおおおー! すっげぇー!」
「これがマルス・・・・・・! 軍神の力・・・・・・!」
分かりきっていた反応に内心辟易しながら手を上げて応える。だがウィッチの女だけはやはりほとんどリアクションを取らず、俺が彼女に近付いても地面の方にばっかり目を向けていた。
「君すごいな、エリーさんだっけ? あんな不安定な状態でフラッシュ当ててくるとは思わなかった」
「――いえ・・・・・・」
やっと初めて彼女が出した声はか細く、そして上擦っていた。聞き返すべく思わず襟首を掴み上げたい衝動に駆られるものの、だがもっとよく観察すれば、まぁ、そういうことか、と納得する。それなら多少相手に失礼な態度を取ってしまったとしても仕方ないのかもしれない。
「じゃ、一応クリスタルが無事かどうか確かめに行こう。まぁ、陽動しようとしてもこれ以上部隊を潜ませる場所なんて無いと思うけど」
俺達四人は集落へ向かって歩き出した。
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