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「へ、へぶっしゅ!」
くしゃみをしてしまった。クソ寒い。
毛布を一体どこにやってしまったのか、目を少しだけ開けて探し、だがそこに毛布は無く、ベッドも無く、自室ですらなかった。
あまりの異常事態に俺は目を完全に開き飛び起きて周囲を見回すと、そこでやっと自分が森の真っ只中に居るらしいことに気付く。
森だ。しかし目の前をゆっくり通り過ぎる鳥のような生物、足元に生えてるキノコ、聳え立つ巨大な木は現実世界のものではなく、どれもケンタウルスの中にしか無いものだ。
頬をつねると痛覚を感じる。それはケンタウルスの世界では無いものだ。
「つまり・・・・・・?」
つまり目が覚めたら俺はゲームの中に転生していたらしい。
風がまるで嘲笑うかのように身体の横を通り抜けていった。
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