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ガッコウから帰って来た愛梨さんは、少し驚いた表情をしていました。
卒業式を終えて帰ってきたら、家にコージさんがいたんですから。
『えっと、浩司お兄ちゃん?今日、大学は?』
『あぁ、たまたま講義休講だったし、バイトも休み入れたんだ』
愛梨さんはまだ戸惑っているようです。
ワタシもちょっと驚きました。
自分の家でなく、愛梨さんの家に先に来たみたいで荷物を持っています。
『卒業おめでとう』
『あっ、ありがとう・・・これは?』
目の前に差し出された細長いケースを見ると、「プレゼント」とすこしテレテ言っています。
『何かしらね?愛梨?』
『ほら、愛梨、受け取ったらどうだ?』
ママさんも、パパさんも何か知った風な顔でせかします。
『うん』
ケースを受取ってあけると、小さなリングのついたペンダントが見えました。
『みゃあ』
キラキラしてます。
『えっ?こんな高そうなの受取れないよ』
慌てて返そうとする愛梨さんに、ペンダントを持ってコージさんが首にかけていきました。
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