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おじさんが三上と僕の方に向かって言った。
「でも、阿熊さん、この子達、会員じゃないわよ?」
「なぁに、俺からの紹介にすればいい」
「そうね」
このままじゃまずいと思った。
「どうする、三上?」
「大学生が会員制のキャバクラなんてやばいだろ」
「だよな」
「あの、僕達はまだ未成年ですし、お金もないし…」
そう言うと、アリスと呼ばれる女の人は笑った。
「ここ、どんな店だと思ってるの?貴方達が想像しているような店じゃないわ。ただのカフェよ。」
「え…?」
「さぁ、いらっしゃい」
アリスさんが店の扉を開ける。
隣を見ると、三上が小さく頷いた。
僕達は店の中に足を踏み入れた。
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