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三上の指さす先にあったのは
人の顔だった。マネキンなんかじゃないのはすぐわかった。若い男のものらしかった。目を開いたまま、何かを訴えようとしている顔をしていた。
鳥肌がたった。急に怖くなってきた。
「なぁ、ここ、やばいんじゃないか」
顔の下には、大きな肉の塊と人の肩から指先までが2本。
「早く、出よう」
動けなくなった三上を引っ張って扉の方へ向かう。
そこには、アリスさんが立っていた。
顔は笑っていたが、眼は闇のようだった。
「だから入っちゃダメって言ったのに」
「ごめん、なさい」
僕らはもう動くことができなかった。
「まぁ、いいわ。新メニューが出来たから」
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