短編

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突然だが、私は江戸川乱歩が好きだ。 彼の作品というとあなた方は推理小説を思い浮かべるだろうが、私はむしろ怪奇な作品が好きである。 どの作品にも大抵出てくるのが、狂人の存在である。 彼らは大抵、私の、そしてあなた方の想像を思考を遥かに越えていく。 愛情が倫理を越え、情熱が生命を越える。もちろん彼らの行いは(無論フィクションの出来事ではあるが)へどが出るような邪悪である。 ただその超越する精神に面白みを感じるのである。 そう考える私もある種の狂人かもしれない。 友人に「はやくあなたは常人になったほうがいい」と言われるような人間だからもう確定してる気もする。 狂人の結末なんて大体似たようなものだろう。 究極の選択や行動は、人間の究極つまり破滅を呼ぶ。 私の場合、それが考えることなのだから平和でいいがね。
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