第1章 再び日常へ

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「アリアちゃんどうしたの?今日はなんかいつもより顔色悪いよ?」 「…そんなことないよ。わたしは元気だよ」 「そうかな?やっぱりなんか暗いよ?」 「わたしは大丈夫だって。……でも、気を使ってくれてんだよね、ありがとう」 「えへへ、当然だよ♪私はアリアちゃんの親友なんだからねっ!」 桜が舞い散る歩道を行く私達。新たな始まりを告げるその桜は、とても綺麗だった。 私達は軽い雑談を交わしながら今日入学する高校へと進む。道中、少し寄り道したり買い食いしたりしたけど、それもまあ良いだろう。 まったく……、舞耶はよく食べるなあ…… すると、横からむしゃむしゃ何かを食べる音が聞こえてきた。 「──アリアちゃーん!これおいしいねっ!!」 少し目を離している隙にまた何か買ってきたようだ。舞耶が食べていたのはクレープだった。イチゴが盛り付けられていて、イチゴクリームにイチゴジャムが……イチゴばっかじゃん。 「…何度も言ってるけど、そんなにたくさん食べると太っちゃうよ?」 「もぐもぐ大丈夫だってー!私はいくら食べても太らないからねーもぐもぐ!」 舞耶にそういうと、きまってこう返してくる。まあ本人がああ言っているのだし、気にすることはないんだけど……あれだけ食べてるとこを見てるとさすがに心配になる。 ……美味しそうに食べる舞耶を見ていると、私も食べたくなってきた。 「……じゃあ、わたしも食べようかな───はむ」 そう言って私は、舞耶が手に持っていたイチゴクレープに小ぶりな口でかぶりついた。
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