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葉門は私の表情から、なんとなく私が葉尊と会う予定がないにもかかわら
ず、この帝国ホテルにやって来た理由がわかったようだ。
「…不安ですか?…」
と、葉門。
私は無言で、コクリと首を縦に振って頷いた。
「…お姉さんの不安はわかります…でも、兄を信じて下さい…」
葉門は言う。
「…兄は弟の私が言うのもなんですけど、信頼できるオトコです…お姉さんを悲
しませたり、裏切ったりするような人間ではありません…」
葉門は力強く断言する。
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