4人が本棚に入れています
本棚に追加
なんにも分からないこの世界でフィールドに出るなんて、アホすぎるけど…ま、ゲームだしいっか…。とりあえず店に入るか…。
「いらっしゃいませぇ!!」
元気のいい女性の声がした。女性の上には「NPC」という文字とカーソルが浮いていた。
「拓人。どうするの?」
また、急に母が話しかけてきた。
「どうするの?って母さんが使う武器を探せばいいじゃん。」
「手伝ってよ。あなたゲームやってたんでしょ?」
「んなもん自分で探してよ!こっちも探さなきゃいけないんだから!」
少しスッキリできた気がする。
「はぁーい、分かりましたぁー。」
やっぱスッキリしないわ。逆に腹が立ってきた。
まぁ、自分の武器を探さなきゃならないのは確かだし…。俺のスキルって、えっと…
「剣スキル」!?ウソでしょ!?めっちゃうれしいんだけど!!そうと分かったら…
「すみませーん!剣がほしいんですけど。」
「かしこまりましたぁ!こちらがここで取り扱っている剣の一覧表です!」
目の前にメニューが開かれた。
「え、これだけ!?ま、でも始めたばっかだし、しゃーないか。」
メニューには「ソード」と一つだけ表示されていた。
武器の購入画面へと進める。500リグか…ま、買っちゃうか!
ためらいもなく、購入ボタンを押した。
「お買い上げありがとうございましたぁ!」
女性から「ソード」を手渡しでもらった。 貰ってすぐに、背中に剣を装備した。
「おお!!」
思わず声が出た。
(かっこいいなぁ、やっぱりゲームは剣に限るなぁ!!)なんて思っていると、母さんの方も終わったみたいだ。
全額を使ってアイアンナックルを買ったそうだ。
やっぱ、アホだわ。この人。
「ささ、早く行きましょう」
最初のコメントを投稿しよう!