ゲーム開始!!

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ゲーム開始!!

「つ、ついに来たんだ…ゲームの世界に!!」 周りの目を気にすることなく、盛大なガッツポーズをする。 ふと、自分の手を見てみた。なんら変わりはない自分の手がある。顔の輪郭、背の高さすべての物がリアルの自分と変化がなかった。服も転送前と同じだ。 (TPSってやっぱすげぇや!!) しかし、ただ一つ謎めいていることがある。 「このゲームの目的ってなんだ?」 たいていのゲームにはクリアという物が存在する。ラスボスを倒す、などといったものがクリアの一つだ。プレイヤーが目標とするものの一つでもある。しかし、このゲームに関してのクリア、目的が言われてない…。 「何をすればいい?」 立ち止まって考えてみる。だけど答えが出るわけがない。何をしたらいいんだ…。 ポンッ!急に肩を叩かれた。 「なんですか?」 と振り向きながら言った。そこには、見覚えのある顔があった。 「か、母さん!?え、え、な、なんでここに!?」 母さんがにやにや笑っている。だけど、全てにおいて状況が整理出来てないタクトは、ただただ驚くしかなかった。 「リアルの情報をゲームで言うのってマナー違反じゃないの~。」 クソッ。うっとうしい顔しやがって!!なんだよ、自分だってゲームしてんじゃねーかよ!何が、マナー違反だよ! 実際問題、リアル情報をゲームに持ち込むのはいいとは思わない。 「てか、なんでいるんだよ。」 …一応聞いておく。 話を聞いた。要するに… 俺が外に出るなんて珍しいと思い、俺のあとをつけたらしい…ストーカーかよ!と突っこみたくなるが、この際置いておこう。で、受け付けはなぜだか分からないが普通に通過出来たらしい。 はっきり言っておかしな話だ。招待状も送られてない人間が普通に受け付けを通過できるなんて…招待状の意味すら果たせていないのと同じだ。うーん…すべてがおかしい、そして不自然だ。考えても答えが見つからない疑問だらけだ。 また、突然と母さんが 「ほら!ボーッとしてないで行くよ!!」 は!?何言ってんだこの人は!! 「ど、どこに?」 「決まってるじゃない…フィールドよ。」 「…はぁぁぁぁぁぁ!?バカなの!?装備も何も整えてない状況で何言ってんだ!!どこぞの有名ゲームみたく、死んで教会にでも戻されたいのか?てか、なんで俺とアンタでフィールドに出なきゃいけないんだよ!!」
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