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中流階級より上の者が住む島は、北から順に時計回りで『雪の島』『砂漠の島』『森の島』『草原の島』と名がついている。
一番南にある俺の住む大陸は、上流階級の住む『森の島』に付属しており、ここの召し使いとして生きていくことしかできなかった。
しかし――7年前に突如始まった国からの『冒険者の募集』により、このサイクルから抜け出す方法ができたのだ。
豪華で華やかな屋敷の中にある2つの異物。そうう思える程に場違いな二人の姿。
床に転がる雑巾と大差無い自分の姿に視線をやると、今日ばかりは笑みが溢れる。
「ニコル! 絶対に成功して上流階級になってやろうぜ!」
するとニコルは、ガッツポーズをするように拳を握った。
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