1、命の宣告

2/12
前へ
/265ページ
次へ
僕が目を覚ますと、 開け放たれたカーテンの隙間から太陽の光が差し込む。 『今日も、まだ僕は生きている……』 「お目覚めですか、 ルシティア様……」 「うん……、 おはよう、レミーさん」 僕が顔を横に向ければ、 レミーさんが朝食の用意をしている姿が見えた。 「今、お食事とお薬をお持ちいたしますね」 「ありがとう」 彼女はこの屋敷で長く働いしている使用人さんで、 ずっと僕の世話をしてくれている。 頭がよくて、優しい彼女は、 殆どベッドから動けない僕には勿体ない存在だ。
/265ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加