黒翼の罪

4/24

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
乾いた音が鳴り響いた。 パンパンパンパンッ!! 続けて4発。 「逃げろ。」 「何を言っている。」 「私を信じろ。」 言ってる事とやってる事が違うぞと思いながらも、もうここに俺の居場所は無いと思い、背後の窓ガラスめがけてダッシュした。 バリーンッ!! 窓ガラスは勢いよく割れ、俺の身は空中に投げ出される。 すぐに翼をはためかせ、俺は研究所を後にした。 シュウ~ 傷が治る音が聞こえる。 研究所で何が起きた。 俺の目的が果たせる日が来るのだろうか…… それにしても、いつから空を飛んでいなかっただろうか。 昔は空を飛ぶのが大好きだったのに、みんなで大空を力一杯羽ばたくのがどれほど気持ちよかったか。 もう、それは叶わない。 みんないなくなってしまった。 俺を残して、いなくなってしまった。 俺の居場所は、ここには無い。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加