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乾いた音が鳴り響いた。
パンパンパンパンッ!!
続けて4発。
「逃げろ。」
「何を言っている。」
「私を信じろ。」
言ってる事とやってる事が違うぞと思いながらも、もうここに俺の居場所は無いと思い、背後の窓ガラスめがけてダッシュした。
バリーンッ!!
窓ガラスは勢いよく割れ、俺の身は空中に投げ出される。
すぐに翼をはためかせ、俺は研究所を後にした。
シュウ~
傷が治る音が聞こえる。
研究所で何が起きた。
俺の目的が果たせる日が来るのだろうか……
それにしても、いつから空を飛んでいなかっただろうか。
昔は空を飛ぶのが大好きだったのに、みんなで大空を力一杯羽ばたくのがどれほど気持ちよかったか。
もう、それは叶わない。
みんないなくなってしまった。
俺を残して、いなくなってしまった。
俺の居場所は、ここには無い。
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