2度目の放課後―倉石愛音―

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“じゃあ、あなたの好きな女性のタイプは?その好きなタイプと合致する人を好きになればいいんじゃないかなぁ…?” 急に女子っぽい話し方になっている。……俺、今までステンドグラスに話しかけたと思っていたんだけど、もしかして、人に話をしていたかも?ステンドグラス越しに話しかけていたから、俺が来たことも分からなくて、「もう来ているかな?」って言ったのかも…。 そうだとしたら、どうしよう!!急に恥ずかしくなってきた。 …でも大丈夫か。もし仮に人でもステンドグラス越しだから、俺だってバレない。 「…………うーん、自分の夢を応援してくれる人かなぁ…」 とりあえず、正直に話そう。 誰にも言えなかった悩みを打ち明けて受け入れてもらえたのだから、話をしても大丈夫。 段々シナノキさんと話していると、ますますステンドグラス越しに人と話している気がしてきた。反応が女子っぽい。 “もし私が人間だったら、あなたのタイプだったかもね。あなたの夢を応援しているから” この言葉を聞いて、俺はステンドグラス越しではなく、この人と話したいと思ったのだが、シナノキさんがシナノキさんを通すのなら、俺も人ではなく、シナノキさんに話そうと思った。
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