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私は1週間の辛抱だと分かっていても、土日も含めて、あと5日も過ごさなきゃいけないと思うと、ついため息が出てしまう。
もう部活の時間かぁ…。
私はまた、ため息をつく。
「そんなに美術室に行くのが辛いなら、今日はサボっちゃえば?」
教室でため息をついていたら、こう知里ちゃんに提案された。
「うーん…、今日は金曜だから、ちょっと頑張ってみたい」
「真面目だねぇ。そこが美寿々のいい所でもあるんだけどね。ま、もし良かったら私の文化祭の手伝いを気晴らしがてらやってよ」
「どんな手伝い?」
「毎年恒例の最終日の全校ダンスの振り付けをダンス部の人達と考える手伝い」
「ちょっ!文化部女子にはハードル高い手伝いなんですけど!」
「美寿々は美術部だからさ、その振り付けを絵で描いて欲しいなぁ…と思っているんだけど。ま、気晴らししたいなと思ったら3年7組の教室に来てよ。5時半までいる予定なので」
「分かった。もしかしたら行くかもしれない」
私はそう告げて、立ち上がる。
「じゃあ、期待しないで待ってるわね」
知里ちゃんは笑顔でそう言って、美術室へ向かう私を見送ってくれた。
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