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第7話、浅間秋子誕生
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「秋ちゃん、ちょっと! じっとしててちょうだい!」
「おるこちゃん、だってさ、ボクは恥ずかしくてさ……」
何だかんだで、バンドのメンバー達から強引に連れこまれて、今ボクは、デンちゃんこと、田頭久美子ちゃんの自宅に居たりする。
――そう、何だかんだでさ、ボクはバンドのメンバー達からデンちゃんの部屋に拉致られちゃったみたいな……んでね、おるこちゃんがボクの顔に化粧品とかでメイク中なんだけど……
「秋ちゃん男なんだから、もっと我慢の子になりなさいよ」
「おるこちゃん、意味ワカンナイし……」
「だから、男らしく女装されなさいって言ってんのよ」
「は? よけいに意味行方不明になったし……」
――おるこちゃんは演劇部の部長さん。だから、メイクはお手のものみたいな……
「朝間君ってさあ、見れば見るほど美少年で、思わず俺様はビックリしまくりだぞ」
「エザちゃん、恥ずかしいから、そんなこと言わないでよ」
――そういえば、ボク、デンちゃんの家が学校の真ん前にあったなんて初めて知ったよ……
そう、田頭久美子ちゃんの自宅は、ボク達が通っている中学校正門の真正面にあったりする。
「朝間君、綺麗な小顔でイイなぁ……」
「トベちゃんまで、そんな……恥ずかしいからヤメてよぉー」
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