1人が本棚に入れています
本棚に追加
★
「あ、あ、あ……秋ちゃん? もしかして、無理矢理に女装とかさせちゃったから怒ってるの?」
――女装男子のボク、もう癖になっちゃいそう……
「うふふ……おるこちゃん、そう思う?」
――あはは! おるこちゃんゴメンね……
「あぁーあ、あ……ぁあ、秋ちゃん? あたし、謝るから、謝るもん! だから、あの……怒らないでほしいの」
――ボクね、女の子のボクが大好きになっちゃったみたいな……はぁーーー、気持ちイイ!
何だかんだ言って、河鹿薫子の悪戯心から施されたボクの女装だった。
――そんなこんななんだけどさ……女装男子のボク、もうヤメられないかも。女子の姿のボク、こんなに気持ちイイなんて知らなかったんだもん……
いやはや、ボク達のバンド「おでん」は、今日を境にトンでもない方向へと迷走を始めようとは、この時、バンドのメンバー全員、全く予想もしていなかった。
「うふふ……浅間秋、中学二年生の男子だったり、なんちゃって美少女の浅間秋子だったり……うふ、変わるわよ」
★
最初のコメントを投稿しよう!