第8話、美少年女装男子美少女

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★ 「あれじゃん? もしかしてドッキリかなんかみたいな……」 「それってさ、平凡な中学校に激マブ美少女モデル乱入特集ドッキリみたいな?」  ――あはは……みんなボクを見てる、見てる…… 「そうそう、そんなんみたいなドッキリとかみたいなアレなんじゃん?」  ――ああ、何て気持ちイイんだろう…… 「ねえ? あの綺麗な女の子、誰だか知ってる?」 「知らないけど、もしかしたら転校生じゃないの?」 「ええ? 転校生だったら、普通、担任の先生が教室に連れて来ない?」 「あ、そっか……うん、そうよね」 「じゃあ、あの美少女……誰?」 「あの綺麗なお人形さんみたいな女の子、誰ぇー?」 「あの美人……誰なんだ?」  ――あはは! みんな、ボクだよ、ボク、ボク…… 「何か知んないけど、普通に教室ん中に入って来たけど……」  ――オレオレ詐欺ならぬ、ボクボク詐欺なんかじゃなくてさ……みんな、ほら、お馴染のボクだよ! 「うん、普通に入って来たわよね」  ボクはクラスメイト全員からの熱くて篤い視線を浴びる中、いつもどおり自分の席に座ったのだった。 ★
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