65人が本棚に入れています
本棚に追加
世に、母と呼ばれる人は星の数ほどにいるだろう。
何を隠そう、勿論の事ながら、この私にも母が居る。
否、「居る」のではなく「居た」のだ。
我が母親ながら、この母、料理がとても上手い人だった。
しかしである。
諸氏も記憶にはないだろうか。
どんなに完璧な母と言えども、諸氏が母と暮らした年月の中には、それこそ、星一徹ばりの怒りを露わに、ちゃぶ台をひっくり返してやろうかと思う程、不味いおかずが出た記憶が。
私の母が作る、カレーライス
これが、本当に、本当に、
「殺意を覚える程に、不味いのである」
間違えないで頂きたい。
「不味い」
ではなく、
「殺意を覚える程、不味い」
のである。
最初のコメントを投稿しよう!