雨の中の大輝

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大輝がこっちに向かってくる。 バレる! 「やべっ!大輝だ!」 萩原くんはすぐにあたしから離れてジーパンを慌てて上げた。 「メグちゃん!陰に早く奥に隠れて!早く!」 「う、うん。」 あたしは非常階段の陰に隠れた。 「よ、よぉ。大輝!」 萩原くんが不自然に大輝に話し掛ける。 「おまえ、メグどうしたんだよ!一緒に出て行ったろ?」 大輝が怒鳴る。 うそ、こんな大輝見たことない。 「こえーな。ちょっと酔ったから外で話してただけだよ。」 「メグに手を出したら承知しないぞ。」 「お、おお。あ、あそこの非常階段にいるよ。」 大輝はこっちを見て歩いてきた。 その隙に萩原くんは逃げるように去って行った。 「よぉ、おまえなんでずぶ濡れで萩原といたの?風邪引くぞ。」 「う、うん。なんか濡れたい気持ちで・・・」 「何もされてないだろうな?」 「な、なんかされてたっていいじゃん!自分だって他の女の子とイチャイチャしてたくせに!」 一瞬、大輝の表情が変わった。
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