5人が本棚に入れています
本棚に追加「何か……どなたかに、女性として見られたいような出来事があったんですか?」
私の問い掛けに、エクート様の動きが止まった。
失言か、と思ったのも束の間、見る間にエクート様の頬が染まっていく。
同時に、目尻に浮かんだ涙を拭う仕草をしたエクート様は、それを隠すようにごしごしと顔を洗い始めた。
「……ね、ミモザ」
わざとそっけない振りをして、エクート様は口を開いた。
「はい」
「誰かを好きになるって……どういうこと?」
「…………へっ?」
彼女の口から更に意外すぎる質問が飛び出し、今度は私の動きが固まった。
「だからさぁ」
と、エクート様は更に口を尖らせる。
「どうしたらその人を好きだって分かるのかなぁ……逆にどうやったら、友達と、好きな人との区別をつけられるんだろ」
エクート様はいつになく真剣な表情だ。
「ね、サスのどこが好きなの?」
「それは……」
それを聞きたくて、こうしてお風呂に誘ったのか。
ようやくエクート様の真意に気づく。

最初のコメントを投稿しよう!