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煌人さんの笑顔を守りたくて……。
聖時さんと結婚することでしか、煌人さんのその願いを叶えて差し上げることが出来ない無力な自分に……。
悔しくて
苦しくて
だけど、どうしようもできない無力さで……
わたくしの心は押しつぶされそうで。
聖時さんはこの後、職場を変わられた。
このタイミングで病院を変わったことに、わたくしが煌人さんに聖時さんとのことを告白してしまったことが関係しているに違いない。
そう思いながら、それを確かめることも出来なかった。
……そして。
この大学病院への異動が……
わたくしを更に追い詰める。
聖時さんのわたくしへの態度が……
今までとは比べ物にならないほど冷めたものに変わっていく。
お願いですわ、聖時さん……。
誰かを本気で好きにならないで……。
煌人さんを忘れるために、聖時さんに好きになって欲しいと馬鹿なことを願った罰かもしれない。
好きになって欲しいと願うことが罪ならば、せめて。
わたくしの元へ……戻ってきてください。
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