prologue

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 必要なのはわたくしが轟大治郎の娘であるということ。  そして…… 「星野外科病院を総合病院にしようと考えているんだよ。  この聖の地区で一番大きな病院と言えば、ここだけだ。  星野が総合病院になれば、私の知事としての株も上がる。  悠子はその総合病院の院長夫人になるんだ。」  殿方は総合病院の院長になる方。  その肩書だけ。  それだけで、この結婚は決められた。  わたくしに……自由な未来なんてあるはずがないのですわ。
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