第3章  昔も今も(続き)

1/35
前へ
/38ページ
次へ

第3章  昔も今も(続き)

それに加え、穏やかになった環境のお蔭で「怠惰」にまで流れようとする 私の体。 しかし都心と違って、この辺りにジムは望めない。 だから、この家に越して間もなく、天気も季節も日焼けすらも気にせず 怠けた体を叱咤するため、迷わず、この階段脇の一室に手を入れた。 そしてそれ以来、この部屋でのトレーニングをほとんど欠かさない。 いや、正確には「欠かせない」というべきか。 いやいや、最近に至っては「欠かせない」理由まで増える予感が否めない。 そして、その結果の現状はといえば、二十代の頃よりも四キロばかり増えた 体重と、くびれがかなり衰えたウエスト。 そしてやや締まりを失いつつあるヒップで、なんとか落ち着きを見せている。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加