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混乱しながらも会釈する俺に佐藤も微笑みながら会釈を返してきたのだけど、見た目より女っぽくは無い。
ただ、反則的な可愛らしさはあるけど…。
「久し振り…」
遠慮がちに佐藤が言った直後、親父がまた爆弾を落とした。
「今夜から、ここで一緒に暮らすからな。」
は?
ただでさえ会うだけでも突然だったのに、早速同居っすか!?
人の恋路はとやかく言いたくは無いが、対象が親父と佐藤となると認めるにしても時間がかかる。
つか、親父は話の順序ってもんを考えてないのか?
馴れ初めとか何だとか話して、受け入れて貰えるように土台を作る方が先なんじゃねぇの?
流石にこの状況は、受け入れ難いんですけどーっ!?
うちは昔から親父の決定事項は絶対みたいなとこがあったから、頭ん中で右往左往してる事を言ったところで佐藤の同居は延期さえされない。
俺に出来るのは、了解するだけだ。
「ごめんね、いきなりこんな事になって…」
本当に申し訳なさそうに言う佐藤に、俺は
「いや…」
としか返せなかった…。
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