第1章 年下の彼

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仕事が終わり、2人で映画館に向かう途中大きな声で私の名前を呼ぶ声がした。 「香川波風!おい?香川波風だろう?」 振り向くと、ワイルドなイケメン男性立っていた。 ぼけっと見ていると、 「俺だよ?中学校の時同じバレー部だった金沢 竜だよ?覚えているか?」 「あー!竜先輩?どうしてここに?いつ日本に戻ってきたんですか?」 「今年親父が日本に戻ったから俺も一緒に帰ってきたんだ。しかし波風に会えるとはな?お前きれいになったな?」 「何言っているんですか?竜先輩こそ、どこのイケメンかと思いましたよ?」 「せっかく会えたんだから飯でもどう?あ!ごめん1人で舞い上がっていたから連れを忘れていたよ。この人弟か?」 「違います。一応私の彼です。」 「宮崎空と言います。波風さんとは同じ職場で一緒に働いています。」 「なるほどね。でもどうみても年下だよな?」 「悪いですか?確かに空は私より3歳年下だけど、私にとって大切な人なんです?」 「わかったよ?2人して中学生じゃないんだから、真っ赤な顔してうつむくなよ。 「私たち今からデートなので失礼します。」 「あぁ!近いうちにゆっくり話でもしような?」 そう言って竜先輩はいなくなった。不安そうにしている空に、 「さっきの人は中学生の時同じバレー部の先輩で、金沢竜さん。私の2つ上の先輩なんだ?昔からあんな感じだったから、男女問わず人気があったんだけど、高校生になった時、お父さんの仕事で、アメリカに行ったって聞いていたからびっくりしたよ。 昔から格好良かったんだけど、ますますイケメンになってびっくりした。」 「ねぇ波風?波風は竜さんのこと好きだったの?」 「好きと言うより憧れかな?竜先輩の周りにはいつも素敵な彼女がいたし…。年下の私のことなんか眼中になかったと思うよ。なに?空やきもち妬いてくれたの?嬉しいな。」 「だって波風僕といるときより楽しそうだったから。」 「ごめん。久しぶりだったからテンション上がってしまったけど、私は空のことが好きだよ。」 「ねぇ波風?今日は映画見るのやめて僕のアパートにこない?ゆっくり話をしたいよ。」 「わかった。ご飯食べたら連れて行ってね。」
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