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店長がパソコンを独占してるし、する事がないので久し振りに店内の掃除。
一応、アンティークショップなのでそれなりの品も置いてある。
半分は店長が依頼を受けて探してきたものの、物違いだったり受け取り主が消えてしまったりしたものだ。
あらかたの片づけが終わっても、今日はドアベルが鳴らない。
まあ実のところ、毎日依頼があるわけじゃない。
多くて週に二、三件。
時計を見ると八時を回ってた。
お客様の気配もないし、お茶を淹れて店長に声をかける。
「店長。
そろそろごはん、どうですか?」
「もうそんな時間か」
眼鏡の下に指をつっこみ、店長は鼻の付け根を揉んでいる。
集中して情報を集めていたので、目が疲れているようだ。
応接セットに座り、持ってきたお弁当を開ける。
店長はカップラーメンにお湯を注いでいた。
帰ってきてるんだったら、店長の分もお弁当入れてくればよかった。
けど、後悔したってもう遅い。
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