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「やあ!やっと来たか!レイジロウ!随分と遅かったじゃないか!!」
幼なじみのユウタロウがニヤニヤしながら俺に声をかけてきた。
「ホントホント。待ってたのよぉ」
ユウタロウの隣で彼のカノジョのカノンさんも、
はあはあと息を切らしている俺とマリアに笑顔で声をかけてきた。
俺は、周りが明るくなった事で急に緊張の糸が切れた。
そして、安堵のため息をふうと大きく吐き出した。
「いやぁ…。
途中の道の墓場の近くに『幸福堂』って店が新しく出来ただろ?ユウタロウは中に入ってみたか?」
と、俺は彼に聞いてみた。
すると…
「へ?」
ユウタロウは、急に怪訝な表情を見せた。
「店…だって?」
「そうよ!!
途中の墓地の近くに新しく出来てたでしょ?!」
と、マリアも重ねてユウタロウに聞いた。
「そんな店…
あの墓地の近くに無かったよなぁ」
と、ユウタロウはカノジョのカノンさんに話し掛け…
カノンさんも
「そんなお店、私も知らないわよ…」と、ユウタロウと同様に怪訝な表情を見せた…。
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