いつか彼に話さなければならない幾つかのこと

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        *           *            * ー???年前 格納庫につながる通路の各所に取り付けられた赤色回転灯の鈍く赤い光と施設内に響き渡る警報音が「お前たちはここで終わりだ」と無情に伝えているような気がして赤色回転灯を睨む。 「どうした!!主任!そんなとこで立ち止まってる暇はないでしょう!!もう見つかったんだ!いそがねぇと!!」 「そうね、ごめんなさい。急ぎましょう!!」 そんな警報音と回転灯で止まれたなら、そもそもこんなことは起こしていない。 メガネをかけた部下、シンヤ君に檄を飛ばされ再びやり遂げなくてはいけない目的に集中する。 通路内にヒールの甲高い音を響かせる。 「主任、なんだってそんなハイヒールを履いてきたんですか。」 はぁというため息が聞こえる。 失礼な、私だって考えてこのヒールを履いてきたのだ。 「まぁ見てなさいよ。もしかしたら役に立つかもよ?」 「まぁ、期待しときますよ。…よし、格納庫前に到着っと。…主任大丈夫ですまだ予定より時間あります。」 認証パスを認証機に近づける。無理ならシステムに割り込んで開かせるまで…。数秒認証中という表示がでる。どきどきする。この数秒が一番心臓に悪い。 『認証成功』という文字が表示され安堵するとともにここのシステムは大丈夫かと心配になる。 「え、ここのセキュリティーシステムって大丈夫かしら?非常事態にこんな簡単に通すなんて!誰が作ったのよこんなシステム!?」 はぁというため息がまた聞こえる。またなにかおかしいことを言っただろうか? 「主任、本気で言ってます?…あなたが作ったんでしょう?」 呆れるような声でそう言われる。 「そ、そうだっけ?」 今度は深いため息が聞こえる。 「…サァ、イクワヨー。」
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