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「ちなみにこっちは廉太郎ね!」
祥太郎と名乗った男が肩を掴んで促すと、そっぽを向いて欠伸をしていた廉太郎はちらりとこちらを見やると どーも、と軽く挨拶をした。
見た目は瓜二つだが、やけにテンションの高い祥太郎と比べて廉太郎の方がだいぶ落ち着いているようだ。
「で?ずいぶんなご挨拶かましてくれたけど俺達と朝っぱらからやり合うつもりか」
「やだなー、そんな睨まないでよ!未遂だしあんなの可愛いイタズラじゃん、ね?」
「俺に同意求めないでくれない」
「あっれ~、廉ちゃんつめた!そこ俺のフォローするとこっしょ!」
はたして初対面の奴にカッター仕込むのはかわいいで済むのか…?
睨みつける小吉を物ともせずにこにこと友好的に笑う祥太郎は廉太郎に同意を求めるが適当にあしらわれる。
「まあまあ とにかく仲良くしよーよ!ダークホースのハジメはいわばラスボスなわけ!プロローグで倒しちゃったらとんだクソゲーじゃん?廉ちゃんもそれでいーよね?」
「どっちでもいーし。祥の好きにしなよ」
「うんうん堤家会議、満場一致!ってことでヨロシク!ハジメと小吉!」
祥太郎の中の問題は解決したらしくスッキリとした顔でニコニコしているが、つまりは堤達の中で俺は倒すことが決定してて、そのタイミングが今か今後かっていう違いなだけな気がするけど……
俺の 風紀委員長になる気はないという意見は無視か。
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