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いつ利き腕に持ち替えたのか
おそらく、二閃
否、三閃か
早々に呼吸を放棄して
目を頼るのも諦めた
足を見れば足に惑わされ
視線を探れば視線に欺(あざむ)かれる
最早、刀を持ち替える余裕は残されず
いつ抜かされたのかすら、わからない
手首を引き寄せ、ただ守りに徹する
眼下で一歩踏み込んだ女の軸足が
さらにそのままもう二歩
踊るが如く、踏み進んできた
それは如何なる動きか
探る猶予も与えられず
守りの一薙(ひとな)ぎを苦し紛れに振るわされる
冴えを欠いた円弧は容易く見切られ
相手の刀筋は常にやや速く
もしくは、やや遅く
こちらの見切りを外して薄肉を削る
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