遅咲きの恋

４

翌月曜日は、朝早くに目が覚めた。

ゴソゴソと起き上がり、辺りを見回す。
いつもと違う景色に頭が徐々に覚醒していく。

｢...あぁ、そうか｣

昨日の出来事をぼんやりと思い返す。

部屋を出て、キッチンに向かい冷蔵庫を開ける。アイスコーヒーを取り出し、グラスも用意する。

グラスをダイニングテーブルに置いて、椅子に座りぼんやりしていた。

今何時？

壁に掛けられた時計に目をやり、時間を確認した。

｢6時か...まだ早いな｣

昨日確認した時刻表で7時48分の電車に乗れば充分間に合う事はわかった。

｢んーーーー！｣

両手を上に上げて背伸びをした。

｢洗濯しよう｣

自室に戻り、会社に行く準備をしつつ、服を着替えた。

昨日使ったタオルを洗濯機に入れて、横に置いてあった洗剤と柔軟剤も入れてスイッチを押した。

スイッチが色々あったけど、取り敢えず〈自動〉のスイッチを押してみた。あとは終わってみないとわからない。

キッチンに戻り、朝ごはんの準備をする。

目玉焼きとトースト。

オーブンに付いていたいろんなスイッチ。ジーッと眺めて、〈トースト〉ってあったから、たぶん大丈夫。

いつもはお弁当だけど、今日は作る気がしない。炊飯器もないし、何よりお弁当箱が無いことに気付いたから。