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リンリンリン・・・聞こえた鈴の音。
急いで見上げた窓の外、その姿は見えないけれど、確かに彼は来たのかも知れない。
私への最高のプレゼントを引っ提げて。
リンリンリン・・・もう一度聞こえた鈴の音は遠ざかって行く。
空耳かも知れないけれど・・・。
手の中にある柊からのプレゼントは本物だ。
「柊、私、前に進むね。貴方の分まで幸せになるから、だからいつまでも見守っていて」
フフフ・・・と漏れた笑みは作り物じゃない。
クリスマスに訪れた奇跡に、私の止まった時間が進みだす。
柊に怒られないようにしっかりと前を向いて歩き出すよ。
ね?柊、手始めにカレンダーを捲ってみようかな。
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