simulation.2

4/9

80人が本棚に入れています
本棚に追加
/65ページ
部屋に入って、ゲームが散乱する現状を見て、だろうなと納得する。 なんと言っても、会社でもゲームの話しかしないから。 仕事に影響するのではと思うほど、ゲーム愛がスゴイ。 「で、話を聞こうか?」 「まぁ、とりあえず、ここにでも座ってくださいよ」 どこだよ。 座る場所なんてないじゃないか。 座れそうなところを探して、そこに落ち着いて倉松を見ればオチてる。 ………はぁ? 説明する前に寝るか?普通… 「俺はどうすればいいんだよ…」 聞いても返ってくる言葉はないから、ただ虚しくなるだけ。 倉松も寝ていることだし、帰っていいか。 「りっひと~」 帰ろうと立ち上がろうとした瞬間。 こんな朝っぱらから元気なヒトが部屋に入ってくる。 なんだろ、倉松の周りってこんなヒトばっかなのか? そういえばさっき、家族に誰か来るとか言ってたっけ? 確か…… 「あ、キミがゆあ、さん?」 「誰?不法侵入?」 初対面だけれども、なぜかおもいっきり不審な目で見られて。 あれ?違ったのか? まぁ、違っててもなんでも、別に誰でもいい。 俺には関係ないことだから。 「倉松の知人なんだけど、ここに来たらすぐにコイツ寝たんだよね」 「理人はホントに徹夜してたから、限界突破したんだね」 「…じゃあ、俺帰っていい?」
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!

80人が本棚に入れています
本棚に追加