simulation.2

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もう、今から帰ったって寝ることはできないだろうけど。 それでも、ここにいてムダに疲労するよりマシだと思う。 「ダメです、理人が寝たということは話は聞いてないと察します」 「あー、呼び出された理由は聞いてないな」 聞かなくていいと思うんだ。 ぜったい、くだらないことのような気がするし。 「呼び出したのはですね、今から桜花と恋愛してもらうためです」 おうか、って誰だ? 「………うん、殴っていい?」 というか、やっぱりくだらない用件だった。 「女子を殴るの!?」 「イヤ、殴るのは倉松なんだけど」 そのリアクションに殴る気力を殺がれる。 「あぁ、それならエンリョなくどうぞ」 そんなことを言われてできるわけがない。 なんなんだよ、恋愛してもらうって。 倉松と、このゆあって子がすればいいじゃないか。 いい迷惑だし、でっかいお世話だ。 「…ていうか、弓愛早く入れ」 その子の後ろにまだ誰かいたようで、不機嫌そうな声が聞こえる。 「あら、桜花さんなぜまだそんなところに」 「あんたがそこから一歩も動かないからでしょ」 「ささ、お入りになって」 「さも自分の部屋のように招き入れるな」 2人の言い合い? 的な話を聞いてると、あんまり寝てないせいかさらに疲労感に襲われて。 やっぱり気にせず帰ればよかった。
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