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「桜花さん、帰しはしなくてよ」
「もうあんた、キャラ統一しろよ」
「……あれ?弓愛がいる」
起きたらしい倉松は、まだ踏みつけられていて。
寝ぼけるのはいいけど、踏まれていることにつっこみ入れろよ。
「倉松、俺帰るからな」
「センパイ、帰らせません」
数分しか寝てないんだから、すぐに覚醒しなくていい。
「理人のセンパイなの?」
「……真殿響、倉松と同じ会社です」
めんどくさいけど、自己紹介は必要かなと思い言うけれど。
倉松以外知らないし、たとえこの場限りだとしても。
「理人の幼なじみの弓愛と申します」
「…不本意ながら弓愛の親友らしい天見桜花です」
なんか曖昧なんだけど。
ホントにイヤそうなオーラ?っていうの?
めちゃくちゃ出てるから。
「簡潔に話をすると、この恋愛シミュレーションゲームのように2人に恋愛をしてもらって、恋愛ってなんだと言う弓愛の疑問を解決しようと思う所存です」
「倉松、もう寝ろ」
「一生起きなくて構いません」
歯に衣着せぬモノ言いだけど、そこは激しく同感だ。
何が楽しくてそんなことをしなければいけないのか。
俺もこの子もいい迷惑。
「だからそれは、弓愛と理人さんがすればいいでしょ。ヒトを巻き込むのやめろ」
「自分達はお互いを知りすぎていて、これ以上の発展はありえません」
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