simulation.3

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「あ、そうだ、こんな時間になってごめんなさい」 「イヤ、謝るのはこっちだから。仕事お疲れ様」 やっぱり休日に休みを取ることは難しくて、珍しく早番だった今日の日曜日。 弓愛に毎日職場に押しかけられて粘られたら、今日のことを言うしかなくて。 ホント、ずっと黙ってようと思ったのに。 この分だと、平日のあたしの休みに、何か予定を入れそう。 「真殿さんは、今日は予定とかあったんじゃないですか?」 「予定は午前中だけだったんだ。まぁ、気にしなくていいよ」 ヤツらと関わってしまったために、いろいろと諦めたみたいな表情。 ドンマイ、真殿さん。 いつかコレを受け入れてしまう日が来るよ。 「お、これなんだ?」 何かを発見して水槽に近寄るけれど。 イヤ、近い! これ以上ムリ! 「ん?どうした?」 強張って無意識に握られている手に力が入ったみたいで。 ソレに気づいた真殿さんが振り向いてくる。 「…イエ、あたしはここから見てますから、どうぞ近くに行ってゆっくり見てください」 「なんで?一緒に見ない?」 そうだよね、普通に疑問だよね。 だけど、お願いだから何も聞かないで。 「真殿さん、ごめんなさい、ちょっと桜花お借りしますね」 どうしようか悩んでいると、横からひょっこり弓愛が現れて。
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