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「きちんとリサーチ済みなんですよ。初デートで行きたいところ？」
「なんで疑問？」
あー、ダメだ、このまま弓愛と話してたら、いつまでもトイレから出られない。
そうなったら、さすがに真殿さんが心配する、よね？
「水槽には近づかないから大丈夫。もう行くからね」
「桜花さん、お話はここからなんですよ？」
「あんたと2人だったなら聞かないでもないけど、今はあんた達の決めたことをしてるんだから」
なぜ引き止められるのかわからない。
別にデートに戻らなくてもいいんだけど。
そうなると、今度は真殿さんに何言われるか。
何か言うかどうかもわからないけど。
「まぁ、そうでした。ささ、早くお戻りになって」
助かったと言えば助かったけど、お礼を言うつもりはないし自分勝手な弓愛に振り回されるのはゴメン。
なので、何も言わずにトイレから出た。
慌てはしないけど、真殿さんのいる場所に行って。
声をかけようとすれば、何やら真剣に理人さんと話している。
そういえば、職場が一緒って言ってたっけ。
何か仕事のお話でもしてるのかな。
今戻るのは得策ではない。
どうしよう、こんなところで1人でポツンといるのは虚しすぎる。
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