simulation.3

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謎の提示。 イヤ、確かにぬいぐるみも選択肢には入っていたけれど。 ヒトに決められるのはイヤだ。 「まだ時間ありますよね。じっくり厳選します」 「そ?じゃあ俺は外で待っ…うん、つきあうよ」 なんで今言い直した? 別につきあわなくてもいいのに。 「つかず離れずで見られてると、普段通りの行動ってできないもんだな」 「……あぁ、そこで見てますね」 なぜ言い直したのかわかったわ。 こんな買い物も凝視するほど見たいのか。 イヤ、ムリだろ、これで恋愛に発展するって。 そう思ってんのかな。 やっぱりさ、生身の人間がゲームのようにすぐに恋に落ちれないって。 恋愛ゲームがどんなのかなんて知らないけど。 「仕方ないですね…真殿さんだったらこの置物とこっち、どっちがいいですか?」 「え、コレ?」 明らかにいらないだろう、その2つを見て小さく眉を寄せる。 きっと、真剣に悩んでくれているんだろう。 それが少し、嬉しかった。 「ウソですよ。クラゲのぬいぐるみにします」 「え、なんでクラゲ?」 「ダメですか?うまく言えないですけど、なんかスキなんですよ」 実物は飼えないから、ウチは結構グッズで溢れてる。 「あっちにホンモノ売ってるけど?」 「イエ、カワイイのはわかってるんです、でも違うんです」
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