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生活していく上での水とかお湯っていうのは平気なんだけど。
ちっちゃい水槽もムリなのに、飼えるわけがない。
「そっか、なんか違うんだ」
納得してくれたみたいでよかった。
これからも会うことはあるんだろうけど、わざわざ言うことでもないし。
それに、水族館なんてチョイス、弓愛ももう二度としないだろう。
ごめんなさい、水族館で働いてるヒト。
どうしてもムリなんです。
心の中でココで働いてるヒトに謝りながらレジに並ぶ。
さすがに真殿さんはレジまでついてこなかった。
「お待たせしました」
「じゃあ、次に行くか」
「次ってどこですか?」
聞けばシナリオなるモノを取り出して。
ソレを見て、動きをピタッと止める。
何を書いていたんだろう?
聞こうとしたらソレをグシャッと握り潰し、近くにチラチラ見え隠れする理人さんの元へと向かって。
何やら胸倉を掴んでますが。
まぁ、だいたいの想像はつく。
どうせロクなことじゃない。
っていうか、お腹空いた。
今もう夜だし。
「真殿さん、ほっといてご飯食べに行きましょうよ」
「あ、あぁ…そうだな」
「決められた通りにやる義理なんてないんですから、行きたいところ行きましょう」
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