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「…あのさ、マジで自分達でやってくれないかな」
「なぜですか、誰かにやってもらわないと恋愛というものがわからないじゃないですか」
「自分の恋愛が他人と同じなんて思うなよ?」
小学生でも今時わかることだぞ。
なんで、ソコを1から説明やらなんやらしないといけないんだ。
ムダに頭痛が襲ってくる。
この2人、ただの恋愛オンチだろ。
もうホント、めんどくさい。
「恋愛って、そもそもみなさん違うんですか?」
……あー、殴りたい。
殴って目を覚まさせたい。
そんなことして目が覚めるならとっくにやってるんだけどな。
「……それこそ、十人十色、だろ」
「そうなんですか~」
弓愛ちゃんもさ、ソコ真剣に聞くとこじゃないと思うんだけど。
「とにかく、俺を巻き込むのはやめてくれ」
「ごめんなさい!」
……は?
謝ってくるのは前に座ってる2人じゃない。
後ろから聞こえた声は天見さんのもの。
振り向けばさっきと服装が違う。
「桜花さん、お疲れ様です」
仕事、終わったのかな?
「お疲れ」
「あ、まだ休憩入っただけなので」
「そうなんだ」
てか、さっきのごめんなさいってなんだったんだろう。
聞いていいのか。
いや、でもなんかイヤな予感するんだけど。
「真殿さんにお願いがあります」
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