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「感謝します!」
返事を聞いた瞬間、めちゃくちゃ嬉しそうな笑顔。
あと、ホッとしたようにも見える。
「桜花さん、私も行きたいわ」
「あー、そう言うと思ったから両親には言ってる。理人さんもどうぞ」
あれ?
もしかして、これって俺の承諾の前に話まとめてた感じ?
まぁ、それほど切羽詰まってたんだろうけど。
いいけどさ、別に。
あー、でも、不本意だけど、知ってるヤツがいるから気はラクか。
「ホントにごめんなさい。時間とかはまた連絡しますね」
ため息を1つついて席を立つ。
「それじゃ、ゆっくりしていってください。弓愛、仕事の邪魔しないでよね」
切り替え早いなぁ。
さっきまで泣きそうな顔してたのに、もうすでにいつもの表情。
天見さんらしいといえばそうだけど。
「大変です、着ていく服がありません」
「ぜひ買いに行きましょう」
弓愛ちゃんの言葉に立ち上がる倉松。
確かに俺も買いに行かなきゃないけど、今すぐ行かなくてもいいと思う。
止めないけど。
「センパイは行かないんですか?」
「俺はいい、コーヒーまだあるし」
一緒に行きたくないだけ。
それにホントにコーヒーは一口しか飲んでない。
2人から解放されてゆっくりと飲みたいんだよ。
「では、パーティで」
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